目次

- 引越しのおまかせプランとは荷造りから荷解きまで一貫して対応してくれるサービスです
- 時間がない人や子育て中の人に向いています
- なかにはお掃除サービスがついているプランもあります
- ただし料金設定は割高で当日は長めに時間がかかります
「荷造りや梱包、引越し先での開梱作業が面倒」
「時間がなくて荷造りができない」
こうした悩みは、「おまかせプラン」で解決できます。おまかせプランとは、「荷造りから荷解きまで」引越し業者が対応してくれる嬉しいサービスです。今回は、引越しのおまかせプランについて焦点を充て、通常のサービスとの違いを紹介。おまかせプランが向いている人や利用するメリット・デメリット、利用時の注意点などを詳しく解説していくので、利用するかどうかの判断材料にしてください。
引越し業者選びのポイントについては下記の記事でご紹介します。
引越しのおまかせプランとは

引越しのおまかせプランとは、荷造りから搬出入、荷解きまでを業者のスタッフが対応してくれるサービスです。プラン名やサービスの内容については各社で異なりますが、基本的には引越しに附随する作業のすべてを請け負ってくれます。通常はオプション扱いとなる「荷造り」と「荷解き」ですが、おまかせパックであれば追加料金なしで、荷造り・荷解きもしてくれます。
引越しに際して時間や労力がかからないため、おまかせパックは下記のような人たちに向いているサービスと言えます。
■おまかせプランが向いている人
- 仕事や子育てが忙しく、荷造りの時間が取れない人
- 妊娠中や子育て中で荷造りが難しい人
- 高齢者など、体力があまりない人
- 引越し作業が面倒な人
引越し業者のおまかせプランを利用するメリット

おまかせプランを利用するメリットには、以下のようなものがあります。
- 荷造りが楽に完了する
- 梱包する時間を削減できる
- 資材も回収してくれるので後片付けも楽
- 直前まで普段通りに生活できる
「引越し当日までに終わらせないといけない」荷造りは、時間の制限もあるため、引越し作業のなかで最も面倒な作業ではないでしょうか。その面倒を激減できるのが、おまかせプラン最大のメリットです。さらに引越し当日まで荷造りしなくても良いということは、当日まで普段通り生活できるということ。当日の立ち会いは面倒ですが、引越し作業にかかるストレスを大幅に軽減してくれます。
荷造りが楽に完了する
自分たちで荷造りを行う場合は、形や重さに合わせて最適な資材を選ぶところから始まります。また、それぞれに合わせて、最適な梱包方法を模索しながら荷造りを行うのは、なかなかに骨が折れる作業でしょう。
一方で、数多くの引越しを経験している業者のスタッフたちは、資材もすぐに用意できるし、最適な梱包方法も心得ています。そのため、おまかせプランを依頼する方が自分たちで行うよりもスムーズに、荷造りが完了。立ち会いは必須ですが、特に手伝う必要もないので、楽に荷造りができます。
梱包する時間を削減できる
転勤族や引越し好きな人でない限り、引越しをすることは滅多にない、という人の割合の方が多いでしょう。つまり、荷造りや梱包に不慣れな人の方が多いことが予測できます。対して、引越し業者は、年間に数百・数千という数の引越し作業を担います。効率良く梱包するための知識が豊富なため、自身で梱包を行うよりも、短時間で梱包が可能に。「引越しのための時間」を最小限にできます。
資材も回収してくれるので後片付けも楽
おまかせプランでは、新居での荷物の開梱はもちろん、使用した資材の回収も同時に行ってくれます。そのため、荷解き後に部屋がダンボールだらけになることもありません。引越し業者によっては引越し後3週間以内であれば無料回収してくれるところもあります。しかし、その場合、開梱が終わったのちに少しとはいえ、自宅に大量のダンボールを保管することになります。
特に賃貸の場合は、不必要な資材が場所を取って生活しにくくなるでしょう。そういった不便さも無くしてくれる点において、おまかせプランのメリットは大きいと言えます。
直前まで普段どおりに生活できる
おまかせプランでは引越し業者が自宅に来て荷造りを始めるのは、引越しの当日です。自分で荷造りする場合は、1ヶ月前くらいから少しずつ使用頻度の低いものの梱包を始めますが、おまかせプランでは荷造りからおまかせできるのでその必要はありません。もう使用しないだろうとしまったものを荷物の中から掘り出す必要もないため、引越しするとは思えないくらい快適に過ごせるでしょう。
引越し業者のおまかせプランを利用するデメリット

おまかせプランは、便利でありがたい反面、下記のようなデメリットもあるので注意が必要です。
- 料金は割高に設定されている
- 私物をみられる
- 当日に多くの時間がかかる
おまかせパックでは作業を多く任せる分、人件費が高くなります。搬出入・運搬にプラスして荷造りと荷解き作業が加わるので、当日の引越し作業は長めに時間がかかることも覚悟しておきましょう。また、荷造りを依頼する場合は、私物をみられることになります。みられたくない私物は、当日までに荷造りしておくと良いでしょう。
料金は割高に設定されている
当然ですが、引越し業者に依頼する作業の割合が多くなればなるほど、費用はかさみます。そのため、引越し料金を安くおさえたい人には不向きなプランです。ただし、全部を任せるのではなく、「荷造りは自分でする」もしくは「開梱は自分でする」といったように、一部作業を自分で行うことで、料金はおさえられます。
私物をみられる
通常の引越しでは、業者が到着したときにはすでに荷物の梱包が終わっているので、その中身までみられることはありません。しかし、荷造りも業者が担当するおまかせパックでは私物をみられてしまいます。そのため、みられたくないものは先に自分で梱包しておきましょう。たとえば下着類や貴重品類などです。これらを先に梱包して封をしてしまえば、わざわざ開けてみることはないので、中身をみられる心配はありません。
当日に多くの時間がかかる
3つ目のデメリットは、引越し当日に時間がかかる点です。通常の引越しでは、すでに梱包してある荷物をトラックに積み込むところから作業がスタートしますが、おまかせパックでは荷造りから始まるので、自ずと作業時間が長くなります。当日のスタッフの人数にもよりますが、荷物が多ければ多いほど、引越しの時間は長引くでしょう。
引越しの荷物の搬出入作業を行う際は、立ち会いが必須なので、依頼主は当日必ずその場にいなければいけません。一方で、依頼主は特にやることがないので、当日は暇を持て余すことになるでしょう。搬出入の手伝いも基本的には必要ありません。
ちなみに、荷物量が多く当日だけでは作業しきれないと判断された場合には、前日までに荷造り作業を行うこともあります。
おまかせプランをできるだけ安く利用する方法

通常の引越しよりも割高になるおまかせプランを、少しでも安く利用するには以下の方法を試してみましょう。
- 一部作業を自分たちで行う
先にも少し触れていますが、自分たちで行う作業の割合を多くすればするほど、料金は安くなります。おまかせプランでは、荷造りから荷解きまで全行程を依頼するフルコースか、荷造りはしてもらって荷解きは自分たちで行うハーフコースが選べます。業者によっては選べないこともありますが、少しでも料金をおさえたい場合は、ハーフコースを選択しましょう。 - 相見積りを取る
おまかせパックを用意している業者はあまりありませんが、そのなかでも安い業者を選ぶためには相見積りは必須です。必ず複数社から見積りをもらい、サービス内容・料金の比較を行いましょう。また、相見積もりをとることで、「他社はこれくらいでした」と価格交渉を持ちかけることも可能。より安く利用するために、相見積もりを上手に活用しましょう。 - シーズンを外す
引越し料金は需要が高ければ高いほど、料金が上がります。需要が高い、つまり料金が高い時期は、入社・入学シーズンである3~4月です。また、シーズンだけでなく、土日祝も料金が割高になります。さらに時間帯指定をすると、時間帯を指定しないフリーで依頼するよりも料金が高くなります。もし引越しの日時に自由が利くのであれば、通常期(12~1月等)の平日に、時間帯はフリーで依頼すると最安料金で引越しができます。この場合も相見積もりを取って比較検討を行いましょう。
引越し業者のおまかせプランを利用する際の準備

荷造りから開梱まで対応してくれるため、自分たちが行う引越し作業はほぼないのが魅力的なおまかせプラン。しかし、利用者が、“まったく“何もしなくても良いわけではありません。下記のようなことは、自分たちでやっておく必要があることを覚えておきましょう。
- 持っていく荷物を選別する
引越し業者は、荷造りはできても荷物の選別はできません。選別していない場合は、すべての荷物を梱包されてしまうので、業者が来るまでに選別しておきましょう。そうすることで、業者もすんなりと作業に取りかかれるので、作業時間を短縮できます。 - 不用品を処分する
引越しの日が近づくと、手続き関係などのやるべきことが発生するので慌ただしくなります。荷物の選別で不用と判断したものは、早めに処分しておきましょう。自治体によっては粗大ゴミを出すのに事前に予約が必要な場合もあります。お住まいの自治体に早めに確認しておくと安心です。 - ライフラインの停止・開始手続き
電気・ガス・水道・インターネットなどのライフラインに関する手続きは自分たちで行います。旧居では停止、新居では開始の手続きを引越しの1ヶ月前~1週間前を目処に行いましょう。 - 行政関係の手続き
同一市区町村外に引っ越す場合は、転出届を出す必要があります。転出届の提出は引越しの14日前から可能なので、忘れずに行いましょう。また、子どもがいる家庭は、転校・転園届けも早めに行っておくと良いでしょう。
おまかせプランを用意している引越し業者3選の比較

数多くの引越し業者がありますが、引越しおまかせプランは、下記の大手3社で利用できます。便利なサービスではありますが、提供している業者は多くありません。
引越し業者名 | おまかせプラン名 | 対応エリア | 見積もり方法 |
---|---|---|---|
サカイ引越センター |
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全国 |
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アリさんマークの引越社 |
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関東、中部、関西、九州、中国、北海道 |
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アート引越センター |
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全国 |
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特筆すべきはアート引越センターです。全てのプランで、おまかせプランが選択できます。レディースプランやシニアプランなど、ほか2社にはない、世代別、性別ごとのニーズに対応したプランを展開しています。一方、サカイ引越センターの強みは、プレミアムプランがあること。引越し作業はもちろん、お掃除サービスも付いており、引越しでバタバタしている状況の中で後回しにしがちな掃除に対応してくれます。
アリさんマークの引越社では、お客様目線の親身で丁寧なサービスを受けられます。
サカイ引越センター

引用元:サカイ引越センター
サカイ引越センターでは、下記の3つのおまかせプランを用意しています。他社との違いは、プレミアムプランがあること。荷造り・荷解きはもちろん、ダスキンのお掃除サービスが受けられるので、快適な新生活のスタートを切れます。また、安心保証パック(1,650円/税込)に加入すれば、10分間サービスも付いてくるので、照明の取り付けや旧居の掃除など、プラン外の作業を依頼したい場合は、加入しておくと良いでしょう。
■おまかせプラン詳細
プラン名 | サービス内容 |
---|---|
プレミアムプラン | 荷造りから荷解きまで対応してくれるプラン。さらに、引越し後に計3回、ダスキンのお掃除サービスを受けられます。 |
フルサービスプラン | 荷造りから荷解きまで対応してくれるプランです。 |
スタンダードプラン | 荷造りは業者が、荷解きは自分で行うプランです。 |
アリさんマークの引越社

引用元:アリさんマークの引越社
2021年に創業50周年を迎えたアリさんマークの引越社では、東北を除いた全国の引越しに対応。基本プランと長距離プランでおまかせ対応の依頼ができます。ただし、下着類と貴重品類においては、利用者自身で荷造りする必要があります。アリさんマークの引越社では単身プランの用意もありますが、おまかせ対応からは外れます。そのため、単身者でおまかせ対応を望む場合は、別の業者に依頼を検討しましょう。
■おまかせプラン詳細
プラン名 | サービス内容 |
---|---|
基本プラン | フルパック、アリさんパック、経済パックがあり、おまかせ対応はフルパック、もしくはアリさんパックで対応。アリさんパックは、小物類の荷解きのみ利用者側で行う必要があります。 |
長距離プラン | 長距離に対応したプラン。スペシャル便、エコ便、エコリーズナブルがあり、すべてでおまかせ対応してくれます。 |
アート引越センター

引用元:アート引越センター
アート引越センターでは、すべてのプランで下記の3つのコースが用意されており、「どこまで任せるか」を選択できます。
- 基本コース:荷造り・荷解きは自分で行う
- ハーフコース:荷解きは自分で行う
- フルコース:荷造り・荷解きとも業者が対応
また、レディースパックでは女性スタッフが対応、シニアパックでは整理整頓のアドバイスを受けられるなど、引越し作業以外のサービスも充実しています。
■おまかせプラン詳細
プラン名 | サービス内容 |
---|---|
おまかせパック | ファミリー向けのサービス。基本的な引越し作業を行います。 |
学割パック | 学生向けの特別プラン。女性の方はレディースプランも併用可能です。 |
レディースパック | スタッフは女性スタッフのみで構成。女性ならではのきめ細かなサービスが定評のプランです。 |
シニアパック | 60歳以上を対象としたプランです。引越し作業のほかに、暮らしの整理士から整理・整頓のアドバイスを受けられます。 |
おまかせプランの利用で起こりうるトラブル

引越し作業をほぼ何も行わなくても良い、便利なおまかせプランですが、快適な面ばかりではありません。任せる割合が大きいがゆえにトラブルに発展することもあります。
- 荷物の破損・紛失
- 家具の配置ミス
- 作業時間が大幅に遅れる
いずれも通常の引越しでも起こりうることですが、特に小物の荷造りをお願いする場合は、紛失に気を配りましょう。また、レイアウトを決めておく、ある程度の荷物は詰めておくことで、こうしたトラブルは回避できるでしょう。
荷物の破損・損失
荷造り・荷解きまでおまかせできるおまかせプランでは、梱包中や開梱中に荷物の破損や紛失が起こりえます。そのため、当日は立ち会いが必須。あってはならないことですが、もし引越し業者による破損や紛失を見つけた場合には、引越し当日から3ヶ月以内であれば補償してくれます。修理できるものは修理代を、修理できないものは、購入して弁償、もしくは購入金額をもってして補償されます。
家具の配置ミス
エアコンや洗濯機などの家電製品の設置、配管もプランに含まれる場合、設置位置や配管の接続不備により水漏れなどのトラブルに見舞われることもあります。被害が大きくなることもあるので、引越し作業が完了したらすぐに、動作確認を行いましょう。
また、単身者の場合、家電だけでなく大物家具の設置にも注意が必要です。一人だとのちのち動かすことが難しくなるため、引越しで的確な場所に設置してもらいましょう。こうした事態に見舞われないためにも、引越し前日までにある程度のレイアウトを決めておくことをおすすめします。
作業時間が大幅に遅れる
おまかせプランでは当日に荷造りを行うため、荷物量によっては作業が大幅に遅れます。引越し業者側でも事前にある程度の予測は立てますが、当日予測どおりにいくかは出たとこ勝負。早く終わる場合もあれば、時間を過ぎる場合もあるでしょう。
正確な予測ができないため、引越し当日は予定を入れないことをおすすめします。引越し作業の立ち会いは必須なので、自分一人の場合、約束の時間が迫っているからといって抜け出すことはできません。
まとめ

引越し作業は面倒ですが、避けて通れないのも事実です。その負担を減らすためには、引越し業者のサービスを上手に活用することも大切です。

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