目次
- 当日必要になるものの準備が整っているか前日にしっかりと確認しましょう
- 引越し業者が運搬しやすいように家電の水抜きも忘れずにしましょう
- 引越し当日に向けて改めて必要な手続きの漏れがないかチェックしましょう
引越し当日に慌てることのないように、引越し準備に不足はないか、前日に最終チェックをする時間を設けましょう。この記事では、引越し前日に確認すべきポイントや過ごし方、やることリストをご紹介します。
引越し業者に最終確認を!
業者からの最終確認の連絡は、引越し当日の3日前に電話で行われるのが一般的です。電話を受けたら、以下のようなポイントを確認しましょう。
引越し業者の最終確認のポイント |
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・引越しの日時 |
・旧居と新居の住所 |
・サービス内容 |
・見積りの契約内容の変更有無 |
・支払い方法 |
特に料金の支払い方法は、引越し業者によってそれぞれ異なるため、しっかりと確認しておきましょう。現金払いのほかにも、クレジットカードや電子マネーに対応している引越し業者もあるため、希望の支払い方法が可能かどうか、改めて確認する必要があります。また、オプションサービスなどを依頼した際に、追加料金が発生するかも確認しておくと当日のやりとりがスムーズです。
さらに意外と見落としがちなポイントが、住所についての確認です。旧居と新居のいずれかの住所を間違えて記入してしまった場合、引越し作業のスケジュールが大幅に遅れたり思わぬ場所に荷物が届けられたりといったトラブルになりかねません。間違った情報を伝えていないか、改めて確認しておきましょう。
なお、標準引越運送約款では、引越し業者は最終確認の連絡を原則引越しの3日前までに行うと定められています。しかし、引越し業者から最終確認の連絡がない場合もあります。そのときは、こちらから引越し業者に連絡を入れて上記のポイントを確認しましょう。
冷蔵庫の水抜きを忘れずに!
冷蔵庫には、冷却時に発生する水分を溜めておく受け皿やトレーがついています。引越しで冷蔵庫を移動させる際には、トレーに溜まった水を抜く「水抜き」作業が必要です。水抜き作業をしていないと、冷蔵庫を運搬する際に水がこぼれて、精密機器を故障させたり荷物を汚したりする可能性があります。
水抜きをするためには、まず冷蔵庫の中身を空にします。また、製氷機能のある冷蔵庫は、あらかじめ製氷機能を停止させて、氷を残さないようにしましょう。コンセントを抜いて電源を落としたら、水受けのトレーを外して排水を行います。
なお、メーカーによって水抜きの方法が異なるため、あらかじめ説明書などで排水方法を確認しましょう。もしもトレーがなく、排水口から直接水抜きを行う場合は、冷蔵庫を傾ける必要があります。その場合は、複数人で作業するようにしましょう。
前日は外食で済ませてしまうのがおすすめ
前述のとおり、冷蔵庫は引越し前日に電源を抜いておく必要があります。そのため、引越しの日時が近づいてきたら、食料の購入は必要最小限に留め、前日までに使い切れるようにしておきましょう。
また、引越し前日は、外食で済ませることをおすすめします。梱包した調理用具や食料を持ち出して料理をするのは一苦労です。そのほか近所になじみのお店がある場合、引越し後に行く機会が減るかもしれないので、引越しの挨拶代わりに食事をするのも良いかもしれません。
外食する余裕がないという場合は、スーパーやコンビニでお弁当やお惣菜を買うという選択肢もあります。ごみの処理をする必要がありますが、引越しにかかる費用を節約したい場合は、手軽なこちらの方法を検討しましょう。
冷蔵庫の中身についてはこちらの記事をご覧ください。
意外と困る調味料の扱い
食品以外に、引越しの運搬の際に困るのが調味料です。調味料は、引越し日までに使い切って捨てることができればベストですが、もし余った場合は、賞味・消費期限を確認しましょう。使用頻度の低い調味料は、「いつの間にか期限が切れていた」ことも起こり得るため、出番が少ないと判断した調味料は思い切って処分しましょう。
また、調味料を新居へ運搬するときは、梱包に注意が必要です。特に開封済みのものや、中身が液体のものはこぼれる心配があります。適当に梱包して、荷物や新居を汚さないように気を付けましょう。
調味料を梱包する際は、ラップやキッチンペーパーと輪ゴムなどを使って、中身がこぼれないように口をしっかりと密封します。その上からビニール袋などをかぶせれば、二重に漏れを防止できます。小麦粉などの湿気を含みやすい調味料も、しっかりと口を縛っておきましょう。タッパーなどの保存容器が余っていれば、そちらに詰め替えるのも一つの方法です。
この機会に掃除してみるのもおすすめ
引越し前の冷蔵庫の中身を空にする機会にあわせて掃除を行えば、きれいな状態で新居へ持ち運ぶことができます。
冷蔵庫の掃除は、まず上部や背面、床との隙間など、特にホコリが溜まりやすい場所を掃除機やモップを使ってホコリを取り除きます。次に、台所洗剤を薄めたもので、冷蔵庫の外側全体を拭きましょう。コンロの近くなどは、油が跳ねて汚れている場合が多いため、念入りに拭きます。その後、水拭きをして洗剤を取り除き、乾拭きをすれば完了です。
冷蔵庫の中も同じように掃除を行います。この際、取り外し可能な部品は外しておきましょう。なお、乾拭きをしたあと、冷蔵庫内に水分が残っているとカビの原因になりかねないため、しばらくドアを開けて乾かしておくと安心です。
洗濯機の水抜きも忘れずに
冷蔵庫だけでなく、洗濯機も水抜きを行う必要があります。水抜き作業自体は10~20分程度で完了しますが、思わぬハプニングで当日慌ただしくならないように、引越しの前日夜までに済ましておくと良いでしょう。
水抜きは「給水ホース」と「排水ホース」の2ヶ所で行う必要があります。まず、蛇口に繋がっている給水ホースの水抜きです。水道の蛇口を閉め、ドライモードなどで洗濯機を10秒ほど空回しをします。空回しが完了したら、洗濯機の電源を切り、ホースに残った水を捨てれば完了です。
次に、洗濯後の水を捨てる排水ホースの水抜きを行います。洗濯機を脱水モードで運転し、洗濯槽内の水分を飛ばします。電源を切り、洗濯槽内を拭いたら、本体を傾けて洗濯機内部に残っている水をすべて出しましょう。最後に排水ホースを抜いて完了です。
いずれも、ホースを抜くときはホース内に残った水があふれる可能性があります。そのため、タオルや洗面器などを用意して作業を行うと良いでしょう。
洗濯機の引越し準備についてはこちらの記事をご覧ください。
ドラム式でも方法は同じ?
一般的な縦型の洗濯機は上記の工程で問題ありませんが、ドラム式の場合は手順が多少異なります。給水ホースを外すところまでは同じですが、その後に「糸くずフィルター」の水抜きを行う必要があります。
具体的には、給水ホースを外したら、糸くずフィルターを緩めます。水が排出されたら、水を出し切ります。この際、洗面器など水を受け止められるものを用意します。水が出なくなったらフィルターを元に戻してタオルなどで拭きましょう。この際、糸くずフィルターの汚れをきちんと取り除かないと、フィルターの取り付けが緩くなり、水漏れが発生する場合があるため注意しましょう。フィルターの掃除が完了したら、前述した手順と同様に、排水ホースの水抜きを行います。
なお、糸くずフィルターの形状や位置などは製品によって異なるため、事前に説明書をよく読み、作業に取り掛かりましょう。
灯油ストーブの灯油は抜いておこう
国土交通省の定める「標準引越運送約款」には、引越し業者から運搬を断られるものが記載されています。そのなかには「火薬類その他の危険品、不潔な物品等他の荷物に損害を及ぼす恐れのあるもの」とあり、灯油が抜かれていない状態のストーブは、引火の可能性などがあることから運搬できません。寒さが厳しくなる冬場は暖をとるために利用していることもあるでしょうが、引越し前日までに使い切るようにしておきましょう。
タンク内の灯油を抜いた灯油ストーブは、風通しの良いところで空焚きし、電池を抜いておきます。また、ストーブから抜いた灯油をポリタンクなどに入れて引越し業者に運搬してもらうことも不可能なため、灯油が余った際はガソリンスタンドや灯油販売店などで処分してもらいましょう。
当日必要になるものの準備
引越し当日に使用する予定のあるものは、ほかの荷物とあらかじめ分けておきましょう。すべての荷物を梱包してしまうと、必要なものがあった際にダンボールを一つひとつ開封して探さなければなりません。そのため、荷物は「必要なもの」「梱包して良いもの」に分けておくのがポイントです。引越し当日まで使用するものには、以下のようなものがあります。
引越し当日まで使用するもの |
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・引越しの梱包、開封作業に必要なもの(軍手、ハサミ、カッター、ガムテープなど) |
・寝具、着替え |
・毎日欠かさず使うもの(歯ブラシ、トイレットペーパーなど) |
そのほか、当日必要な準備がいくつかあります。以下の引越し当日に必要な準備を把握して、当日に足りないものがないように注意しましょう。
貴重品をまとめておこう
貴重品類はまとめて手元に持っておきましょう。特に、引越し当日は現金で代金を支払う可能性があるため、すぐに取り出せるように用意しておくとスムーズです。不測の事態に備えるためにも、ある程度余裕を持った金額を準備しておくと安心でしょう。
また、前述の「標準引越運送約款」には貴重品類の記載があり、現金や有価証券・印鑑・宝石貴金属などの運搬も原則対象外です。万が一ダンボールなどに梱包してしまい、運搬した際に紛失や汚損といったトラブルが発生しても、補償されないということも起こりえます。
掃除用具は引越し元でも先でも使う!
掃除用具は、旧居と新居の両方で使用するため、ほかの荷物とは分けて梱包しましょう。旧居では、荷物の搬出が完了した際に掃除をします。水回りなどは前もって掃除しておくと、軽い掃き掃除や拭き掃除で済むでしょう。
また、意外と忘れがちなのが新居の掃除です。新築や築浅の物件の場合でも、時間の経過とともにホコリや汚れが目立ち始めます。また、荷物が搬入される前に掃除をしつつ細かく見て回ることで、部屋の傷や設備の不具合がないかどうか事前に確認もできます。特に壁や床、窓は荷物が搬入されてしまうと確認が難しくなるため、荷物を搬入する前の確認がおすすめです。
掃除用具は、大きなものは梱包し、以下のような手早く掃除できるものを用意しておきましょう。
用意しておくと良い掃除用具 |
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・拭き掃除用の洗剤 |
・雑巾 |
・ほうき |
・ハンディクリーナー |
・ごみ袋 |
ご近所に挨拶しておこう!
近年では「ご近所付き合い」が昔ほど行われなくなったことから、退去時や入居時に挨拶回りをしない人も増加しています。しかし、引越し挨拶は、引越し作業で発生する騒音や搬入時の出入りについてお詫びする意味もあります。引越し作業前に挨拶をしておけば、トラブルを避けられる可能性があるため、できる限り挨拶をしましょう。
引越し挨拶は、旧居・新居のいずれも引越しの前日までに済ませるのが理想です。挨拶をする時間は早朝や夜間を避け、なるべく日中に済ませるようにしましょう。また、挨拶する範囲は、一戸建てであれば両隣と向かいの三軒、アパートやマンションなど集合住宅の場合は、両隣と真上・真下の4軒が一般的です。なお、大家さんや管理人さんが近所に住んでいる場合は、先に挨拶しておくと丁寧な印象を与えられるでしょう。
引越しの挨拶についてはこちらの記事をご覧ください。
引越し前日の過ごし方
引越しではさまざまな手続きが必要です。引越しの前日は、事前に必要な手続きを済ませたのか、また新居に引越しをしてから必要な手続きは何があるのかを改めて確認しておきましょう。特に水道や電気、ガスなどのライフライン系の手続きを怠ると、「当日に開栓できない」など不便な事態につながります。旧居で立ち会いが必要なのか、手続きの日時がバッティングしていないかなども含めて今一度確認しておきましょう。
また、引越し業者の作業が始まってしまうと慌ただしくなることが予想されます。そのため、前日に着替えや歯磨きセットなどの日用品類と、トイレットペーパーやティッシュなどの消耗品類を、梱包する荷物と分けて準備しましょう。洗濯機の水抜きをしてしまった後は自宅で洗濯ができないので、新居でまとめて洗濯できるようにダンボールなどに梱包するか、すぐに洗濯してしまいたい場合はコインランドリーなどを利用するのも一つの方法です。
なお、引越し作業は気を張るため疲れがたまりやすくなります。前日は早めに就寝し、引越し当日に備えましょう。
まとめ
引越し作業はとても手間がかかるうえに、当日が近付くにつれて慌ただしくなるため大事なことを見落としがちです。そのため、引越し前日には作業手順や必要なものをしっかりと確認することが重要です。気持ちよく新居での生活を始めるためにも、前日はどのように動けば良いのかきちんとスケジュールを立てましょう。この記事でご紹介したポイントを参考にして、余裕を持った引越し作業を行えるようにしましょう。